終わりの季節
疲労困憊だった。
わたしには無理だ、もう限界だと思った。
深く深く愛されて、抱いていた悲しみが解けてなくなった。
でも、その深い愛が、わたしを脅かしているのも事実だった。
嘘をついて、隠し立てをして、誰にも言えないことが苦しかった。
罪が、苦しかった。
些細なきっかけで、今までかろうじてバランスを保っていたものが、ガラガラと崩れてしまうのを感じた。
このままでは、自分が壊れてしまうと思った。
短い恋に、別れを告げた。
大きな愛を失った。
大切な人を、投げ出した。
自分を愛するように、あの人を愛することができなかった。
またひとり、歩いていく。
終わりの季節。