【再生医療】飲み薬で心筋細胞を再生する・・・リンドファーマが開発中
今日の気になるニュース。
日本経済新聞電子版(2017年11月30日)より。
原因不明の難病、心筋症がターゲット。
そのメカニズムは
飲み薬(薬理物質) → 受容体刺激 → 再生因子放出 → 細胞再生
人間の持つ自然治癒力を薬によって高めて、傷んだ細胞を再生しようというもの。
過去に小野薬品が開発した薬をもとに、大阪大学澤先生などの協力を得て、現在シート形態で臨床試験(治験)中とのこと。
心臓移植に頼らない治療を目指すようです。
ただただ、
すごい
としか言いようがありません。
究極的には、飲み薬で心臓の難病も治るかもしれない。
心筋は、ダメージを受けたら再生できない(不可逆的)と教わった気がしますが、現在の医療研究がどんどん常識の壁に挑んでいってます。
これが実現されるかどうかは今後の研究開発にかかっているようですが、こういったスタートアップ企業ががんばってくれている現状を、一患者としてたいへんうれしく頼もしく思います。
それにしても、心臓病関連のニュースで必ず見聞きするお名前が、大阪大学の澤芳樹先生。
心臓病治療に全力を注いでくださっているようで、頭が下がります。
このニュースで取り上げられた薬についても、澤先生が先にテルモと開発したハートシート(心不全治療用の再生医療製品。自家細胞から作ったシートを心臓表面に移植するもの)と競合するにもかかわらず、その価値を評価し、「心臓血管外科の重要プロジェクトに位置づけた」とのこと。
どの世界にも、高い倫理観を持ったプロフェッショナルがいらっしゃるのだなぁ、と思います。
この5~10年くらいで、心臓病治療に大きなイノベーションが起こりそうな予感。
その恩恵に与れる日を心待ちに。