【心不全】右心不全用補助心臓ポンプ・インペラRPの市販前承認
今回は右心不全に関する気になるニュース。
時事メディカル/時事通信社 2017/09/25 10:12
米アビオメッド社の右心不全用補助心臓ポンプがFDAから市販前承認を受けました。
右心不全用の心臓ポンプでは、最初で唯一の「経皮的臨時心室サポート装置」ということです。
詳しくは、グローブニューズワイアの元記事(下記リンク)をお読みください。
アビオメッド (Abiomed)、右心不全用インペラRP (Impella RP®) のFDA PMA承認を取得 Nasdaq:ABMD
右心不全についてのニュースはあまり見かけないので、右心不全治療デバイスの登場はうれしいですね。
さて、この「インペラRP」というものがどういうものなのか、このニュースを読んだだけではさっぱりわかりません。
経皮的との記述があるので、たぶんカテーテル的なものでアプローチするのでしょうが、デバイスそのものについての解説がありません。
補助人工心臓(VAS)ではなさそうだし、大動脈内バルーンパンピング(IABP)のような補助循環装置のようなものだろうか?と推測されますが・・・。
で、調べてみました。
米アビオメッド社の下記のサイトページをのぞいてみると・・・
ページの下半分くらいの所に、
Hemodynamic Stabilization with Impella
Watch Now
という項目があります。
その動画を見てみると、インペラシリーズの簡単なイメージがわかります!
結論としては。
- インペラRP = 米アビオメッド社が開発した Impella(登録商標)という商品名で、Impella シリーズのひとつ(右心不全用)
- 下腿静脈から挿入し、右心房~右心室~肺動脈へとインペラRPを留置すると、右心室への血流がバイパス(スルー)され、右心室への負荷を減らすことで右心系の循環をサポートし右心不全を改善する
ということでOKですか?
英語できないので詳細がわかりませんが、なんとなくそんな風にイメージしました。
心臓を休ませる、とっても理にかなったシステムだと思います。すごい。
日本では使われているのでしょうか?
あ、日本アビオメッド社のサイトもありました。
- IMPELLA = 循環補助用心内留置型ポンプカテーテル
日本では、「2016年9月にIMPELLA(補助循環用ポンプカテーテル)の医療機器 製造販売承認を取得」とのことです。
右心不全用インペラRPはまだ日本サイトには載っていませんが、そのうち導入されるのでしょうね。
右心不全の患者さんがその恩恵に与れる日が早く訪れることを願います。
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